誤差だらけ!?知っておきたい体脂肪計の真実
「モデルの○○さんの体脂肪率は9%!」や「筋肉量を○○%になりたいです!」など、体脂肪や筋肉量は、ダイエットや体作りの変化をみる指標として、よく利用されています。
しかし、実は体脂肪率や筋肉量は、非常に誤差の生まれやすい数値なのです。
今回は、体脂肪計の仕組みからオススメの使い方について考えていきます。
01. 体組成計の仕組みは?
家庭用の体組成計(体脂肪計)は、「生体インピーダンス法」という方法で導き出されています。
この生体インピーダンス法では、体に電気を流し、電気抵抗で体脂肪や筋肉量を”推測”しています。
この方法では、電気抵抗の小さいところを通るため、全身をくまなく測定することはできません。※二重X線吸収法は精度が高い(大型で高価、研究施設や病院などにしかない)
生体インピーダンス法で測定した数値の誤差に大きく関係しているのが、水分量です。電気抵抗を利用して算出しているため、体内の水分量によって数値が大きく変化してしまうのです。
脂肪の水分量は約20%、筋肉の水分量は約80%と、それぞれの水分量に大きな差があります。これによる電気抵抗の差を利用しているのです。
そのため、水を大量に飲んで測定すると体内の水分量が多くなり、体脂肪量は少なく、筋肉量は多く表示されやすくなります。反対に、水分も食事も摂らずに測ると体内の水分量が少なくなり、体脂肪量が多く、体脂肪量は少なく表示されやすくなる。
このように体内の水分量で変化する体脂肪率は、トレーニングプログラムや食事、サプリメントの摂取でも簡単に誤差が生まれます。数値としてあたかも正確に算出されているように見えますが、あくまでも”推測“で、曖昧な数値であると理解してください。
誤差が多いとはいえ、生体インピーダンス法は一般的な体組成計として非常に利便性が高いことは事実です。
そこで、この誤差を踏まえて、体内の水分量をできる限り、一定にした条件で毎回測定する工夫が必要です。
02. 体組成計を利用する3つのルール
① 起床後 → 食事やトレーニングの影響を受けにくい
② 排尿後 → 毎回体内の水分の条件を揃える
③ 毎回同じ体組成計を使用 → 体組成計のメーカーや製品による変化を防ぐ
この3つのルールをクリアしても、誤差は完璧には防げません。体脂肪や筋肉量だけでなく、ウエストなどの数値も一緒に測っておくと、変化を確認しやすくなります。
メディアで体脂肪率を公表している人もいますが、あくまでも”推測”の数値で、他者と比較できるような数値ではなく、全く参考にならない数値です。
他人と比較して不必要にモチベーションを下げないためにも、体脂肪率で一喜一憂する必要は全くないのです。
一般社団法人DEEDスポーツトレーニング理論では、身体作りの変化を学術的に考えるとともに、変化を見る指標やその方法などもお伝えしています。
この筋肉と脂肪の違いは、生理学という学問で学んでいきます。生理学は、このような身近なところにも直結していますので、学ぶことで体やトレーニングがクリアに見えてくるはずです。
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